60年間で10倍に増加した口腔がん

松本歯科大学部長の長谷川教授によると口の中の病気には、虫歯や歯周病以外にもウィルスやカビを原因とする疾患、嚢胞、アレルギー、癌を含む腫瘍、先天性の奇形や疾患、外傷など様々あると指摘した。
中でも注意すべきものとして言及したのが、口の粘膜に起こる口腔がん及び咽頭ガンによる死亡者数は、厚生労働省の人口動態調査によれば、この60年で実に10倍に増えていると説明しています。

カンジダ症、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)、白斑症、紅斑症などそれ自体はガンではないが将来ガン化する可能性のある口腔がん予備軍にはさまざまな疾患があり、細菌感染、虫歯や折れてしまった虫歯、壊れたり合っていない入れ歯、喫煙、過剰飲酒、ストレスなどの刺激がリスク要因となると説明しています。

2015年の国立ガンセンター発表データでは、ガン死亡率の2パーセントを占める。これは膀胱ガンや白血病に匹敵する割合で決して無視できない数字であると説明しています。そして口腔ガンは基本的に切除するしかありません

患者さんのQOLを保つためには、初期に発見して取り除くことが重要になります。幸い口の中は直接見て触ることができるため、細胞の採取は難しくなく歯科医院での検診を心がけほしいと述べています。